三ノ峰~別山 <前編>

酷暑に耐えて出会えたその風景は・・


◆三ノ峰・さんのみね・石川県/岐阜県・2,128m◆

◆別山・べっさん・石川県/岐阜県・2,399m◆

                                        2008年7月5日(土) 《単独》



【行動時間 約10時間35分(休憩含む)】
上小池駐車場(5:55)―登山口(6:10)―山腰跡(6:25)―六本檜(7:10)―三ノ峰(9:30)―別山平(10:50)(11:10)―別山(11:50)(12:15)―三ノ峰(13:35)―六本檜(15:20)―登山口(16:15)―上小池駐車場(16:30)





御前峰・剣ガ峰・大汝峰・三ノ峰とともに「白山五峰」に名を連ねる山「別山」
.そこに登るいくつかのルートはどれも距離が長く
そう簡単には登らせてくれない山のイメージがあります


それでも今年5月に御前峰の頂から眺めたあの山容が忘れられなくて
ずっとそのチャンスを窺っていました
そして梅雨の晴れ間の今日、ようやくその機会を得ることが出来たのです



登山口のある上小池駐車場に車を止め指導標に沿って登山道へと入っていきます
涼しげな水音を聞きながら薄暗い樹林の間をしばらく下りていくとやがて道は林道と合流
そのまま林道を歩いていくと駐車場から15分ほどで左手に少し不明瞭な三ノ峰登山口がありました

画像


登山口からいきなりの急登・・
三ノ峰までは約2年前に登っていて、その時の苦しかった思い出が蘇ってきます
今日はその三ノ峰を越え、さらにその奥の別山に向かう往復19.4kmのロングコース
かなり不安になりながらも、まだ薄暗い樹林帯に延々と続く急坂をゆっくりと登っていきました

画像



画像



画像


風が通らない鬱蒼とした森の中は暑くて蒸し風呂状態
ところどころに咲いているササユリの可憐で爽やかな容姿が一服の清涼剤のようでした

画像


その後少しずつ視界が開けてくると「六本檜」に到着し、一気に展望が広がります
ここから先は快適な尾根歩き、お花にも期待できそうです

画像



画像


ワクワクしながら木立の間を登っているとき・・
ふと何かの音がしたようで立ち止まりました
するとその音はもう一度、登山道脇の草木の生い茂った向こう(ほんの数メートル先)から聞こえてきたのです
姿は見えないけれどそれは間違いなく巨体の動物から発せられる・・唸り声


どうしよう・・!!
一瞬頭の中がパニックになったけれど
とりあえず熊鈴の音を目一杯鳴らして足早にその場を通り過ぎることに
枝のバキバキと折れる音が藪の中から聞こえてきます・・


どれくらい走って登ったか・・
背後に何も追ってこないのを確認するとヘナヘナとその場にすわり込んでしまいました
怖かった・・




上がった息と気持ちを落ち着かせ、ふと前方を見上げると
見覚えのある三ノ峰の風景が目に飛び込んできました
それまでの恐怖体験も忘れて無意識にシャッターを切ってしまう私・・

画像



画像



画像



画像


尾根上ではニッコウキスゲが登山道脇を彩ってくれていました
剣が岩の大きな岩の横の急坂を登り、さらに眺めの良い稜線歩きは続いていきます

画像



画像



画像



画像



画像


眺めは良いけれど日を遮るもののない稜線歩き
ギラギラと照りつける太陽が、私の体の中の水分という水分を容赦なく奪い去っていきます
幾度となく小休憩を繰り返しながら、この先どこまで行けるのかと少し心配になってきました

画像



画像



画像


一瞬ガスが湧いて涼しく感じたのも束の間
再び灼熱の太陽が行く手を塞ぐように照りつけます
もうしばらくガスっていてくれないかなと切に願う私なのでした・・

画像


やがて残雪を抱いた白山が少しだけ顔を出す頃には目の前の三ノ峰はもう間近
右側の三角山が福井県最高地点「打波の頭」(2095m)
そこを通って左手の丸い頂の三ノ峰山頂へと向かいます

画像



画像



画像


打波の頭からトラバースぎみに続く道を進んでいくと三ノ峰避難小屋に到着
休憩中のお二人(いずれも単独者)に挨拶をしてそのまま緩やかな道を山頂へと向かいました

画像



画像



画像



画像


避難小屋から5分ほどで三ノ峰山頂に到着
別山から下りてこられた名古屋の団体さんとしばらく立ち話をしていると
小屋で休憩していたお二人も登ってこられ狭い山頂はひとしきり賑やかに・・

画像


ここから見える別山はまだまだ遠く、暑さでバテた私の体力もそこまでもつかどうか・・
けれど別山に向かわれるという単独のお二人に釣られるように
私も別山との鞍部に向かって吸い込まれていくのです





後編へつづく】